タイトルをつける。

 「研究とニューヨークと本を読む嫁(仮)」
 今回のブログタイトルは三題噺的にまとめてみている。
 「三題噺」とは、落語の形態の一つで、寄席で演じる際に観客適当な言葉・題目を出させ、そうして出された題目3つを折り込んで即興で演じる落語のこと。
 今では、全く趣の異なるテーマを3つ出すことで独特の世界観を打ち出したりする時に使われる(のではないかと思っている)。有名なものでは「部屋とYシャツと私」だろうか。本来の三題噺の中に含まれるような芸術性はないが、ひとつの物事を3箇所からアプローチするという意味では、私がしばしば用いている用語である。
 俳句の世界では「二物衝撃」という、五七五の中に二つの異なる物事を織り込むことで描き出される世界の妙といったようなことをよく言われている。俳句の専門ではないため言及は避けるが、とにかく「取り合わせ」という問題は非常に大きいものだという例のひとつであろうと思われる。
 しかし、この三題噺的タイトル。
 実は、困ったときに非常に便利な名づけの方法として、私はしばしば使わせて頂いている。状況を異なる3つのポイントから表せばいいわけなので、非常に作りやすくまた自分でも思ってもみなかった世界観が目の前に広がるのでとても楽しいのだ(おすすめである)。
 ちなみに、それではこの三題噺の前はどのようなタイトルだったのか。
 唯一思いついたタイトルはなかなか素敵な感じにまとまっていた。

 タイトル「嫁になってはみたものの」

 こよなく愛する小説家・菅野彰さんのエッセイ『女に生まれてきたものの』をパロディ化してみたものである。「略して『嫁のの』、結構可愛いかな♪」と思っていたが、さすがに公開する時になって「…………す、少し毒が強いかな。*1」と思わず猛省した。
 このブログ、日本の親も見ているのである。せめてタイトルは「爽やかな嫁オーラ」(そんなものを持ち合わせているかは別として)を出さないことには、一層心配されてしまう。
 よって、困ったときの三題噺という対処になったわけだ。

「研究とニューヨークと本を読む嫁(仮)」
 略して「本嫁」*2
 本にまみれた相変わらずな日常とともに、「ニューヨーク」という街や「研究者」の日々について、少しずつ紹介できればと考えている。
 今後とも宜しくお願い申し上げます。

*1:このブログタイトルのまま4月1日の日記を見て頂くと、いい感じにブラック☆である。

*2:「本・読め」になるのがとても気に入っている。