お祝いをする。

 コチラに来てから「ホームパーティ」という文化に触れるようになった。
 歓迎会・誕生会・就職祝い会・赤ちゃん誕生前祝い……とにかくことあるごとに、どこかの家庭にお邪魔してパーティをする。全く文化的な素養がなかったにもかかわらず、最近否応なくこのパーティ文化に慣らされてきた。
 そんな中でも、今日のホームパティはクオリティ・スケジュール・要する体力と食欲という面において他に類を見ない規模となった。
 今後パーティを主催する方へ向けて(いるのか?)参考にご紹介しておきたい。
 趣旨:D氏の研究室の先輩二人の就職祝い
 主催:研究室の事務を司るギリシャ人女性
 出席:研究室総メンバー(ほぼフランス系)とその伴侶
 場所:long island(NY郊外の高級住宅街)
そして、以下が、☆スケジュール☆
(長くなるので、呟き的箇条書きにて) 
・昼前に集合予定。
・果てしなく道に迷い、1時間遅刻。
・周囲がほぼ一軒家の高級住宅街。
・こちらは何故シャンデリアが一般的か。
・ランチメニュー
=トマトと野菜のサラダ・手作りフランスパン・ポテトとにんじんときのこの焼き物・ほうれん草のパイ(激旨)・炭焼きの極太ソーセージ・赤ワイン。他色々
・料理上手な方でどれもとても美味しい。
・ほうれん草のパイに恋に落ちる。
・ちなみに、ここから赤ワイン。
(小休止)
・ここで、車で公園に移動。
・のんびりお散歩。

・久々すぎる完全なる緑に感動。
・とにかく、美しい公園だった。全力癒される。
・空が青い。空気が美しい。家が恋しい。
・そして、時々馬。
・スイス人、くわがたも発見。

・ほのぼの。
・1時間半くらいのお散歩コース。
・但し、体力がない上に睡眠3時間だったD氏は既に瀕死。
・そして、再び車で移動。
・今度の場所は、人工砂の美しいビーチ。

・波も穏やかで綺麗な海。
・まだ水が冷たいのに海に飛び込むスイス人(36歳)とフランス人(21歳)。
・マイペースで雑誌を読むアドニス(←個人的あだ名)
・まとまりゼロ。
・再び、ご自宅にお邪魔する。
(小休止)
・今度はディナー。
・食事のボリュームがただごとではない。
・以下、ディナーメニュー
=ビネガーの野菜サラダ・ラムの塊肉焼きと肉汁の手作りソース・ポテトと野菜のオーブン焼き・ポテトもう一種・ミートパイ、トマト風味・手作りフランスパン・フルーツ盛り合わせ・手作りチェリーパイ・手作りブルーベリーパイ他色々
・美味しすぎる。パイ系は特に天才的。
・しかし、量も多すぎる。
・かなり食べる私が、本気で途中で断念しかけるボリューム。
・ブルーベリーパイは絶対たどり着けないと思った。
・ちなみに、これに赤ワインとシャンパンと珈琲。
・食べ終わりが22時半。
・23時過ぎに、皆で退出。
・そこから、電車に乗って約2時間かけて帰宅。
・自宅到着、夜の1時。D氏ダウン。

 非常にわかりづらいが、昼前から日付変更までのスケジュール。何が凄いって、この1日の総スケジュールをひとりのギリシャ人のおばさまが管理していることが見事。美味しいし楽しいしひたすら凄く、もう途中から完全に体力勝負になっていたのも面白い。
 本当にできるホストの方は素晴らしい、としみじみ思った。
 最大の問題は、ここまでの規模ではないにせよ、そのうち私もまた主催せねばならんということだろうか(遠い目)。何というか……控えめに申し上げて、得意不得意で言えば完全に不得意(さっくりと)。わかりやすく冷や汗をたらさざるを得ない現状だったりするのである。
 パーティにも対応できたりする「美味しい料理の腕」と「的確なホストの技」を、私は一体どこに落としてきたのか。いや、どこかに落ちていないだろうか。嗚呼。