個人的な感慨。
最近はもう、「ipod」と同じ趣味に熱愛中(?)の友人との「メール」(毎回、長文のメールで本当に申し訳ない)と、村上春樹『1Q84』と『ハチミツとクローバー』を「エンドレスで読み直す」という三点でほぼ完結している。
そもそもこのハチクロを購入したのも……D氏が購入した『3月のライオン』に夢中になったから(わかりやすく端的な理由)。
中学生でプロの将棋の棋士となった少年の、成長の物語。
ハチクロも大好きだが、この作品もたまらなくいい。下町も猫も家族も個人的に最愛すぎるモチーフだが、「成長」をキーワードに書かせた時の、この作者のちょっと照れた感じの伸びやさがもう非常にツボなのだ。
同時に、この作品は、個人的な「将棋」そのものへの郷愁にかられる。
幼少期、仕事で不在がちだった父だが、実に色々なことを教えててくれようとした。その中のひとつに「将棋」があったわけだ。普通の将棋から詰め将棋や山崩しまで、一通りの作法は今でも認識している。どういうわけか私には将棋の才能は欠片もなく、弟(現在超武闘派)がどんどん強くなっていったが、それでも、私にとって「将棋」とは紛れもなく家族でするゲームだった。
そして、ココから本題。(前置き長!)
本日、そんな父が還暦を迎える。
悩みに悩んだ末、贈り物はCanonの一眼っぽいデジカメにしてみた。赤いちゃんちゃんこを送りつけたらむしろ怒られそうだし(笑)。本当の一眼は色々な意味で操作が難しすぎるので、デジカメで妥協。前のデジカメを贈ってから随分と月日が経っている上、何よりも父の年齢の男性が持ってもカッコいいようなカメラにしてみたかったのだ。完全の自分の趣味に走っているだろ、とは言ってくれるな。
ただ……まぁ心配をかけまくっている不肖の娘としては、願うわけだ。
(先日のホームパーティの日の、夕日射す海辺。)
父(と母)の見る世界が、今後も一層美しいものでありますように、とな。
……誕生日、おめでとう。