オペラを楽しむ。
NYには、メトロポリタンオペラハウスという歌劇場があります。
(センターにいい感じに女性が佇んでいますが、通りすがりですw)
先日、野外で巨大HDスクリーンで「ロミオとジュリエット」のオペラを映画として楽しんで来たよ日記を書きましたが、あそこですね。
そこでとうとう……NYでの初☆オペラに行ってきましたヽ(*゚∀゚*)ノ
実はこのチケット、旦那殿のボスが他大学でのセミナーの関係で行けなくなったということで頂戴したのですが……お値段が、なかなかに素敵な金額………。
NYのオペラなのでドレスコードはそれほど厳しくないと聞いていましたが、お値段から察するにこれはまずかろうと珍しくちゃんと服装を考慮。私はフォーマルっぽい黒ワンピ着用、旦那殿までタイを持参してほてほてと出かけて来ました。
(※結果的に、特に席の同じ階の方々と比べると最年少だったのではないかと思われます。真っ当な格好をしていって本当によかった……!)
ちなみに、内側から見たエントランスの様子。
シャンデリア、光りすぎです。
演目は、ジャック・オッフェンバックのLes Contes d'Hoffmann。邦題を『ホフマン物語』というのですが、ご存知の方はいらっしゃるでしょうか。
かなりネタバレですが、せっかくなのでさらりと説明してしまうと……
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ある酒場にて。
主人公のホフマンは恋人の歌姫ステラを待つ間、親友ニクラウスと酒を飲むが、周りにいた学生たちにせがまれ、過去3回の失恋話をはじめる。それぞれ独特の世界を持つ、3つの恋の物語。
1幕目:歌う機械仕掛けの人形のオランピア
2幕目:病により瀕死の歌姫アントーニア
3幕目:ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタ
彼はこれら3人の女性と恋に落ち……そして、恋が破綻(あはは;)。
かつてのそれぞれの恋を話しながら酔いつぶれたホフマンは、結局現在の恋人ステラにも捨てられる。
ラスト、ひとりになったホフマンの元へ、親友ニクラウスが近づく。
ホフマンの恋を間近で見て来た親友ニクラウスは、実は芸術の精ミューズの化身。そうして、「詩人として蘇りなさい。人は愛によって大きくなり、涙によっていっそう成長するのです」と静かに告げられる。
バレエ『くるみ割り人形』『コッペリア』の原作者としても名高い、詩人エルンスト・テオドール・アマデウス・ホフマンの物語。
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内容だけを説明すると……完全に「ダメ男の失恋遍歴」ですが(笑)、オペラとして見ると「芸術に生きるために全てを失わねばならなかった、ミューズに愛された男の悲哀と絶望」になるという不思議。
ラストシーンにふと心打たれてしまい、驚いたほどです。
夜8時から3時間半以上の演目。それぞれの恋愛が非常に個性的であり物語性をはらんでいるので、飽きるということがなく。
演出の工夫が非常にディテールまで凝っていてその意味を考えるだけでも楽しい上に、音楽と歌声がもう圧倒的に素晴らしいこと素晴らしいこと素晴らしいこと(大切なことなので3回)。
本当に美しく、素敵な時間を過ごしたなぁ(〃∇〃) という感じです。