通いつめる場所。

 ということで、私随一のお気にいりスポットBryant Park続編。

 そもそも、公園というか緑のくつろぎ空間なのだ。椅子や机が数多く存在し、ランチをしたり休憩したりのびのびしている人も多い。都心の中の癒しのオープンカフェといえばいいだろうか。小さなメリーゴーランドが風情を添えたりもして、公園好きにはたまらない。
 近くに美味しいカフェも多いので、好みの珈琲を選び放題。はじめてここでスタバのソイラテを飲みながらほけーっとした時は、「ああ、ニューヨーク在住の人みたい…」と思ったものだ(いや、在住の人なのだが)。
 そして、公園の向こう側に見え、この空間の最大の建物が……

 ニューヨーク公共図書館である。
 美しく豪奢な建築であるだけでなく、蔵書数は460万冊、地図などのコレクションを加えると数十億と言われる巨大図書館。菅谷明子さんが「(このニューヨーク市立)図書館がなかったら今の自分はなかった*1」と言ったことでもよく知られているが、美しさも実用性も兼ね備えているという素晴らしい場所である。
 また、ここの一層興味深いのは、誰にでも門戸を開いているという点である。旅行者も滞在者も、子供も大人も、どんな国の人々であっても利用することが可能だ。私ですら、たまに自習室として活用させて頂いている*2。勉強している人、目の色変えて本を読んでいる人、画集を山のように積み上げて見入っている人、パソコンでネットにアクセスしている人、ipodとともにリズムを刻みながら本を選んでいる人……本当にもう色々な人が色々なアプローチで図書館という同じ空間を共有しているというのは本当に楽しい。
 ちなみに、トレードマークとしても有名なのが、写真右手にいるライオンのLeo。猫(?)好きとしては、もう一目見て恋に落ちそうになったが、まじまじとみてもかなりよく出来ている上に一層可愛い。
 愛でると同時に「ああ、いつかLeoに乗ってみたい……」と完全に年甲斐がなさすぎる野望を燃やしていたら、旅行者と思しき女の子がLeoをじっと見ている。君も同じ気持ちか、と勝手にシンパシーを感じていたら、その少女はよじよじとLeoの上に昇りだしたではないか……!

 (見えるだろうか、現在少女がLeoに登頂中)
 さすがに当年で◇◇歳の私がするには、理性という名の世間体が邪魔する。「うっ、羨ましい…」と思っていたら、とうとう私の目の前でLeoの上に登りつめた。

 そして、満面の笑み。
 何故完璧なカメラ目線なのかといえば、それはもう奇跡的な偶然としかい言いようがない。決して私の念が通じたわけでは…………ない、はずである。うむ。

*1:『未来をつくる図書館―ニューヨークからの報告― (岩波新書) 』

*2:家で勉強できないタイプなのだ……ううっ。