とろりととろける。
歌人・俵万智の小説『トリアングル』をBook Offで発見したのでもふもふ読んでいたら、ストーリーそのものよりも中に登場する生牡蠣の描写が忘れられなくなった。ほんの1ページ分に過ぎないのだが、読み終わってからも、どうにもそこだけが忘れられない。
生牡蠣って……たまに無性に食べたくならないだろうか?
大人になってから覚えた味だが、私はたまに熱狂的に食べたくなってしまう。馬刺しとかユッケとか……ああいう生ものに、どうしてもそそられてしまう期間がある。
最愛の生牡蠣を最後に食べたのは、シンガポールからニューヨークに向かう間の5日間の日本滞在中、友人ワラビーと出かけた銀座の某店。
(暗くて見づらいですね;)
ここの生牡蠣は本当に美味しかった!
キュッと絞ったレモンと、とろりと口の中で広がる牡蠣のクリーミィな甘み。まさにとろけるとしか言いようのないあの感じ。ああああ、今書いているだけでもどうしようもなく食べたくなってきた。
個人的にこの日は結構記念すべき日でもあって、ご存知の方も多いだろうが……私はこのワラビーと共に人生初めての挑戦をしている。
初☆ドンペリ。(〃∇〃)
少々どころではなくお値段がかかるので、次がいつになるかは不明だが……それでも、キラキラと光るシャンパンは、それだけで心をとろかすものだということを学んだ。飲んでいて自然と頬がほころぶ。
(私信:また、行きたい予定。とりあえず、生牡蠣。よろしく。)
ちなみに、前述の小説『トリアングル』は基本的に小説だが、時折短歌が挿入されている。中でも、シンガポール時代の私に捧げたい秀逸な歌を発見した。
「文庫本を開いて缶のまま飲むビール一人暮らしは旅にも似るか」
……見事!と快哉を叫んだ。あの頃の私に、是非伝えてあげたい。